香りの歴史雑学 of 上町台地の地域情報紙『うえまち』

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NO.7
一休さんが広めた香りの効用 香十徳 2015年10月

 「世の中は起きて稼いで寝て食って後は死ぬを待つばかりなり」という言葉を残した一休禅師。漢詩「香十徳」が日本に伝わり、香りの功徳を人々に説いたそうです。香十徳には、「香りは汚れを取り除き心身を清らかにする。感覚を研ぎ澄ませ、忙しい時にも心を和ませてくれる。良い眠りが得られ心地よく目が覚める。安らぎをもたらし、少なくても十分に足りる」などが記され、現在のアロマテラピーに通じるものがあります。
 「秋風一夜百千年」(秋風の中、あなたと共にいる。それは百年にも千年の歳月にも値するものだ)というロマンティックな言葉も一休禅師が残したもの。もしかすると、幽玄な香をたきながら生み出された言葉だったのかもしれません。

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NO.6
ラベンダーの香りが眠りを誘う    2015年9月

 まだまだ残暑が厳しく、身体にも夏の疲れがたまっています。一番の疲労回復は良質な睡眠をとることですが、神経が高ぶっていると眠りたいのに眠れない、熟睡できず日中がつらい…。
 アロマテラピーで一番知られている精油はラベンダーですが、この香りにはリラックス作用があることが分かっています。アロマポットでたいたり、コットンに精油1~2滴垂らして枕元に置いたりすれば、自然でやさしい香りが漂います。認知症アロマに良いとされる「夜用アロマ」には、ラベンダーとオレンジが2:1でブレンドされており、最近、若い人もこの香りでぐっすり眠れたとお聞きしました。
 ラベンダーに限らず、クラリセージ、マジョラム、マンダリンなどリラックスできる香りはいろいろあります。コーヒー豆の香りもよいそうです。ご自分に合ったリラックス導入法は他にもありますが、アロマも一度試してみられませんか。
 心からホッと安らげる香りが見つかればよいですね。

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NO.5
虫が嫌がるハーブの香り       2015年8月

 南アフリカの洞窟跡地層から古代人が使っていた防虫ハーブの寝具が発見されました。葦(アシ)やい草を圧縮した高さ30センチのマットレスの上に、虫を殺す化学成分が入ったシナクスモドキ属という植物の葉で作った防虫シーツが上掛けに使われていたのです。今では天然精油を使った爽やかな香りの虫除けスプレーが市販され、簡単に自分でも作ることができます。「シトラール」という成分は蚊が嫌う香りで、ユーカリレモン、シトロネラ、レモングラスなどの精油に含まれ、レモン様の爽やかな香りがあり防臭にもなります。
■作り方例・・・スプレー容器に無水エタノール10mlを入れ、そこにユーカリレモン精油を10滴混ぜた後、精製水40mlを加えよく混ぜます。(毎回使用前によく振る。直接肌につけない。精油ブレンドOK。早めに使い切る。火気注意。)
 その他の虫除け精油には、ゼラニウム、ペパーミント、ティートゥリー、クローブ(ゴキブリ)などがあり、植物が自らを守るために産生する精油には、私たちの健康や暮らしに活用できるものがたくさんあります。

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NO.4
聖徳太子の名香と薬草園       2015年7月

 「沈水、淡路島に漂着」とは、『日本書紀』の日本最古の香の記述です。島人が流木を火にくべたところ芳しい香りが立ち昇り、驚いて朝廷に奉納したとあります。沈水とはジンチョウゲ科の香木のことで、仏教伝来とともに様々な知識を習得していた聖徳太子は、たちまちこれが沈水(沈香)だと理解しました。
 法隆寺夢殿にある観音像は百済より来ていた大工にこの木から彫らせたもので、残った木片は正倉院にある名香「太子」ではないかといわれています。また、聖徳太子が建てた四天王寺の敷地内には「施薬院」という施設があり、様々な薬草が育てられていました。薬を製造、調合、処方するという日本初の薬草園と調剤薬局が生まれたのです。人々を救済するために聖徳太子が造った施薬院。歴史が息づく上町。タイムスリップして沈香の香りを嗅ぎ、薬草園を歩いてみたいものです。

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NO.3
仏教と香り             2015年6月

 焼香、香典など仏教儀式の中では様々な形で香りが使われています。香典は本来「香奠」と書き、奠は供えるという意味で、かつては香そのものを供えていました。現在では金銭を包むことが一般的ですが、典は「物を買う」という意味があり同じようにお香を供えることになります。
 釈迦があるとき、少年僧に「戒、定、徳」を備えた香を薫じるように言われ、以後、香を薫ずる方法が生まれました。僧たちは香で室内を清め、その芳香の中で邪気を払い気持ちを落ち着け一心に祈るようになります。釈尊入滅後、多くの仏教徒たちがその霊前に香をたいたことから供香が始まり、それが焼香の始まりといわれています。戒、定、徳を備えた香をアロマでイメージしてみたら、ジュニパー、フランキンセンス、サンダルウッドのブレンドが浮かんできました。

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NO.2
古代人の心を語る香り        2015年5月

 ネアンデルタール人の6万年前の遺跡からは、香りの良い木を燃やして死者を埋葬した跡が発見されています。遺骨の周りには多くの花粉があり、その中から現在でも使われている7種のハーブが見つかりました。ある遺跡では植物を1カ所から摘んできたのではなく、生育地の違うものを摘んできて花束のようにして遺体の上に置かれてあったそうです。
古代人はどんな思いで花を摘み手向けたのでしょうか。今も昔も変わらず死者を悼む気持ちは同じでしょう。芳しい香りや美しい花に心を託し、自然と命を敬い、日々を大切に生きていたことがうかがえます。

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NO.1
天と地をつなぐ香り         2015年4月

 香りの起源は人類が火を使う時から始まりました。偶然、燃やすと芳しい香りを放つ木を見つけたのでしょう。香りは煙とともに空へと消えてゆく、その神秘的な様を体感した古代人はいつしか香りを神へ捧げるようになります。
旧約聖書には祭壇や身を清める香油のレシピが載っていますが、現在でも世界中の宗教で「香」が使われており、神聖な儀式には欠かせないことが分かります。インド独立の父ガンジーの葬儀では遺体が白檀の薪の上で30時間以上燃やされ、多くの人が天へ昇る煙を見守り続けたといいます。

アロマショップ&スクール グリーンスリーヴス(阪口智子)

GREEN SLEEVES(グリーンスリーヴス)
大阪市天王寺区味原町14-23 (あじはら小学校前)
TEL.06-6767-1737 http://aroma-herb.ocnk.net/

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NO.10
こんな時のアロマテラピー活用術
~小さなイライラ、アロマで解消~  2015年3月

 普段から頑張っている人ほど疲労を蓄積しています。女性、特に子育て真っ最中の女性は自分のペースで動けません。子育てが落ち着いた頃には心身の状態が崩れやすくなる 更年期、本当に疲れが出るのはこの頃かもしれません。そうならないためには、自分なりの気分転換をすることが大切な鍵となりますが、真面目なママほど我慢してしまいます。最 初は小さなイライラでもたまるとやっかいです。
そんな時、ホッと安らぐアロマの香りを試してみませんか?ハンカチやコットンに精油を1滴落とし、嗅いで深呼吸してみましょう。香りは嗅覚を介し一瞬にして快・不快などの情動を つかさどる本能へと届きます。その香りを心地よいと感じれば、深くゆっくりとした呼吸となり、自然と穏やかな気持ちになっていくことでしょう。アロマの香りが深い呼吸やヒーリングに役立つため、ジムや瞑想などでも取り入れられています。日々のイライラを小さいうちに解消していきませんか?

 精神的にリラックスを促す精油には、ラベンダー・アングスティフォリア、スイートオレンジ、マンダリン、ベルガモット、フランキンセンス、マジョラム、プチグレン、イランイラン、カモマイルローマンなどがあります。

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NO.9
こんな時のアロマテラピー活用術
~風邪の予防~           2015年2月

 風邪がはやる季節、一番に心掛けたいのが「うがい、手洗い」、そして「保温、保湿」ですが、ディフューザーやアロマポットを利用する場合は適した精油選びが大切になります。ほとんどの精油は植物自らを守るために抗菌作用を持ち得ています。その中でも風邪の予防に適した精油はティートゥリー、ユーカリラディアタ、ラヴィンツァラ、ラベンダー、ニアウリ、ペパーミントなどです。お部屋の香りのほか、スプレーを作り携帯することができます。また、ハンカチやコットンにスプレーして香りを嗅いだり、マスクに挟んだりすることができます。その場合、液体が肌につかないようご注意ください。

シューズキーパーk2.jpg今月のプレゼント ハーブのシューキーパー風邪予防アロマスプレー10mlの作り方
無水エタノール5mlをスプレー容器(ガラス)に入れる。
精油(ティートゥリー、ユーカリラディアタ)各2滴を入れよく混ぜる。
精製水5mlを入れ、よく混ぜる。使用前は振っ てから使います。

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NO.8
アロマで安らぎヘルスケア      2015年1月号

 年末から続く「食べ過ぎ飲み過ぎ」の食生活。結果は胃を壊すかお正月太りです。肉体のみならず、たまる疲労からストレスや落ち込み、集中力欠如など、頑張る人ほど精神的にも不安定になりがちです。「その日の疲れはその日のうちに」と言いますが、この日々の積み重ねが大事なのでしょう。
 アロマのお風呂につかるだけでも、冷えた体が温まり気持ちがリラックスします。香りは脳にダイレクトに届くため、心地よさや幸福感を感じる香りを嗅げば自然にリラックスできるのです。お休みの日には疲れた胃を休ませ、脳には安らぎを与えてあげるのが一番かもしれません。

IMG_8980.JPG今月のプレゼント ミニ・パワーストーン香り袋入り
 アロマテラピーでは、ラベンダー・アングスティフォリアが自律神経を整える精油として芳香浴、入浴剤、マッサージオイルなど様々に活用されています。お持ちの方も多く、ぜひ年末年始のヘルスケアに役立ててください。

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NO.7
クリスマスの香り          2014年12月号

 クリスマスはChrist(キリスト)の誕生日とされていますが、もともとは太陽神を祭る祝日でした。そのキリスト誕生の際に東方の三賢者から贈られたささげ物が、黄金(王)、乳香/フランキンセンス(神)、没薬/ミルラ(救世主)の3つ。中でも乳香は紀元前より天の香りとして格別なものとして扱われ、現在でも教会の儀式でたかれ続けています。白い樹脂の固形は蒸留するとフランキンセンス精油となり、アロマテラピーでは深いリラクゼーションが得られるため、瞑想(めいそう)などに使用されています。

ミニチュア香水びん.jpg今月のプレゼント ミニ香水瓶
 おすすめの身近なクリスマスの香りはスイートオレンジにクローブ、シナモン精油などの甘くスパイシーなブレンドや、モミ、ドイツトウヒ精油などの温かな木の香りです。寒い冬も、自然のぬくもりある香りは心まで暖かくしてくれるでしょう。

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NO.6
戯曲、伝説の香り ローズマリー   2014年11月号

 「ハムレット」の中で、オフィーリアの手渡すローズマリーが「忘れないで」という言葉とともに出てきます。当時から、その染みわたるような強い香りが記憶力を向上させるとされていたようです。また、それより以前14世紀のハンガリー王妃の伝説には、年老いた王妃がローズマリー入りのスキントニックを使ったところ、どんどん美しくなりポーランドの若い王に求婚されたとあります。その若返りの妙薬は「ハンガリーウォーター」と呼ばれ、古くからローズマリーが脳や体を活性化する植物だったことがうかがえます。

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 近頃は日本でも、公園や道端などでこのハーブを見かけるようになりました。葉に触っただけで豊かな芳香を放ちます。リフレッシュし集中力が増す香りで、ペパーミントやレモンなどとブレンドするとより爽やかになります。ただし、きつい香りですので注意しながら少量用いるのがよいようです。ほんのりとした香りがあれば、読書や受験勉強がはかどるかもしれません。

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NO.5
オレンジの香りは心のサプリメント  2014年10月号

 オレンジの甘酸っぱい香りを嗅ぐと思わず笑みがこぼれてきます。懐かしく親しみのある香りは、誰をも明るく穏やかな気持ちにしてくれます。太陽の光を浴びて育ったオレンジ色の丸い果実、まるで太陽の子どものようです。その自然のエネルギーに満ちあふれた香りを嗅ぐと、疲労感や落ち込んだ気持ちがスウーと流れ溶けていきます。オレンジの香りは心のサプリメントとなり、沈んだ気持ちを持ち上げ自分らしさを取り戻してくれるのです。

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 欧米では子どもの誕生パーティーにオレンジの香りをよく用いるそうです。不安や緊張を和らげ明るく楽しい雰囲気となるそうです。香りは目には見えませんが、実は高い演出効果や精神的効果をもたらすことが分かっています。私たちは知らず知らずのうちに日常的に香りの影響を受けているのです。たかが香り、されど香り。うまく使うととても役立ちます。

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NO.4
ラベンダーの香りでひと休み     2014年9月号

 ラベンダーの名前は、ラテン語の「ラワーレ(洗う)」から由来したものです。おそらく傷を洗い清めるために使用されたからでしょう。ランドリーの語源も同じで、古代より「清浄」という意味があったようです。
 もっともアロマテラピーで利用されるラベンダーは地中海沿岸で標高1000m以上の乾いた土壌で育つラベンダー・アングスティフォリア(真性ラベンダー)です。
 この繊細なラベンダーの香りが本能へ届き、心地よさを感じることで深い癒やしがもたらされます。日々のストレスや忙しさで心身が疲弊してしまう前に、普段よりリフレッシュやリラックスを心がけることが病気の予防になります。

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 手軽な方法としてアロマ芳香浴があります。ハンカチやアロマストーンに精油を1~2滴垂らすだけ。香りを嗅ぎながらゆっくり深呼吸してみましょう。
 ラベンダーの他には、スイートオレンジ、リトセア、マジョラムなどもおすすめです。

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NO.3
キレイをつくる「飲むハーブ酢」 2014年8月号

 酢はカルシウムやビタミンC、Eの吸収を助け、酢に含まれるクエン酸が乳酸を分解することで疲労回復を助けます。また、体内に入った糖分をブドウ糖に変えエネルギーにしたり腸を整えたりするため、ダイエットや便秘に良いとされています。酢は刺激物なので空腹時は避け、食事中や食後に飲みます。健康に良いからと取り過ぎは禁物。目安は、大人で1日大さじ1杯です。美容に良いローズヒップとハイビスカスを使ったハーブ酢を紹介します。

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材料:リンゴ酢…50ml、ハイビスカス(ドライ)…ティースプーン1/3杯、 ローズヒップ(ドライ)…ティースプーン2杯
作り方:煮沸消毒したガラス容器に材料のハーブとリンゴ酢を入れます。フタ(金属製は避ける)をして時々ビンを揺すり、2~3週間置けば出来上がりです。グラスにティースプーン1杯のハーブ酢とハチミツ、水を少量加えて飲みます。ハチミツソーダー割りやジュースとブレンドしてもおいしく頂けます。

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NO.2
天然の赤いスポーツドリンク
ハイビスカス Hibiscus Sabdariffa 2014年7月号

 園芸用とは別物で、「ローゼル」という小さな花を咲かせる1年草です。少量の花のガクをカップに入れて熱湯を注ぐと真っ赤で爽やかな酸味のあるお茶になります。1964年の東京オリンピックのマラソンで優勝したエチオピアのアベベ選手やドイツの陸上選手がスポーツドリンクとして愛飲していたことで有名になりました。
ハイビスカスに含まれるクエン酸やリンゴ酸、アントシアニン、ビタミンC、豊富なミネラルが身体の新陳代謝を高め、疲労回復や夏バテ予防に役立ちます。

ハイビスカス.jpg ビタミンCはさほど含まれていないので、ビタミンC豊富なローズヒップとブレンドすると酸味も和らぎ飲みやすくなります。冷やしてハチミツを混ぜるとレモネード風になり元気が出ます。カルピスやソーダ割り、ゼリーなど色々と楽しめます。
ガクは小さくして使うと抽出が良くなります。ハーブの量はカップにティースプーン半分くらい、熱湯を入れふたをして5~10分ほどおきます。濃すぎると酸っぱすぎて飲めません。その場合はお湯で薄めてお飲みください。

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NO.1
美容とアンチエイジングの味方
ローズヒップ Rosa Canina     2014年6月号

 ローズヒップはローズ・カニーナという野バラの実で美容ハーブとして注目されています。レモンの約20倍もの豊富なビタミンCと、その吸収を高めるビタミンP(ルチン)やビタミンE、リコピンなどの抗酸化作用のある栄養素が含まれるためアンチエイジングや美肌作りに理想的なハーブです。
 ビタミンCはコラーゲンの生成に不可欠です。

ハーブティ写真1406.jpg 摂取方法は、食後にお茶にして飲むのがおすすめ。ティーカップにローズヒップを小さじ山盛り1杯入れ、熱湯を注ぎフタをして5~10分おきます。甘みをつけたい場合はハチミツや三温糖がおすすめです。お茶を入れた後の実はそのまま食べることでビタミンPやEが摂取できます。また、柔らかくなった実はジャムやお菓子作りにも使えます。

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ナチュラルな暮らし ハーブ&アロマ 自然の恵み

NO.14
江戸の湯屋での季節行事
端午の節句に「しょうぶ湯」     2014年5月号

 端午とは中国から伝わったもので、5月の端(初め)の午の日を意味し、後に5月5日になったと伝えられています。その日は厄災が降りかからないようにヨモギで作った人形を飾り、ショウブ(サトイモ科)を門にかけ邪気を払う風習がありました。ショウブの放つ香りは強く、邪気を払うと考えられていたからです。
 もともと日本では、端午の節句は女の子のお祭りでした。田植えが始まる前に早乙女と呼ばれる若い娘たちが「5月忌み」といって神社等にこもり、田の神のために穢(けが)れをはらい清める日でした。平安時代からショウブが「尚武」「勝負」と結びつくようになり、男の子がその葉を頭や体につけて遊ぶようになったことから男の子のお祭りになっていきました。  
 また、ショウブの豊かな香りが血行を良くするため、端午の節句にはしょうぶ湯に入る風習が生まれました。江戸の湯屋では、夏の盛りの土用には「桃湯」、冬至には「柚子湯」が楽しまれていました。今も健康を願う人の気持ちに変わりはありませんが、昔の風習から学ぶものもたくさんあるように思います。

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NO.13
アロマとハーブで「オン」と「オフ」 2014年4月号

 いよいよ桜の咲く季節となりました。桜の開花は3月下旬から4月上旬、入学、入社や引越しなど、人生の転機となる時期と重なります。長く寒い冬を乗り越えてきた私たちにとって、その幕開けとなる桜の開花はいくつになっても心ときめくものです。そんなはやる気持ちとは裏腹に、冬の間の運動不足や不摂生などで身体が重だるく、冬から春への生活リズムの切り替えができないことがあります。まずは、食生活の見直しと適度な運動、安眠が基本ですが、アロマテラピーで生活リズムの切り替えを図ることができます。
 リフレッシュできる香り、例えばローズマリー、レモン、ペパーミント、グレープフルーツなど。リラックスできる香り、ラベンダー・アングスティフォリア、スイートオレンジ、マンダリン、マジョラムなどがあります。これらの香りを使い分けることにより「オン」と「オフ」の切り替えをしていきます。コットンに1滴精油を垂らしハンカチに挟んで香りを嗅ぐだけで簡単です。ただし嫌いな香りは逆効果です。ハーブのローズマリーの葉に触れると精油そのものの香りがします。ぜひ嗅いでみてください。4月になれば植木市でも見かけます。害虫が付きにくく育てやすいハーブです。無農薬のハーブはお料理やハーブティー、ハーブバスに利用できます。

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NO.12
邪気はらう桃の木と幸せ願うひし餅  2014年3月号

 桃の節句にひな人形を飾り「ひな祭り」と呼ぶのは日本特有のものです。昔の中国や日本では3月になると、田植えの季節の前に「田の神さま」を迎えるために川や海で穢れ(けがれ)を洗い流す風習があったそうです。室町時代になると貴族の女の子たちの人形遊び「ひない祭り」が結びついて「ひな祭り」の原型ができたとされています。「流しびな」の風習は、この由来にならって子どもの穢れをひな人形に移して川や海に流したことから来ています。
桃を飾るのは、古事記にも出てくるように桃には霊力があり守ってくれるからです。木偏に「兆し」からなる「桃」は吉凶の占いにも通じ、「桃仁」が薬としても用いられる桃は特別な植物でした。また、「ひし餅」の赤・白・緑の3色にも意味があります。赤は厄払い、解毒作用のあるクチナシで着色され、白は雪の清浄、健胃作用のあるヒシの実で作られ、緑はもえる若草、増血作用のあるヨモギで作られており、親が娘の健康と幸せを願う気持ちが込められています。合成化学品のなかった時代、植物はとても意味のあるものでした。今は何でも簡単に着色でき見た目も華やかになりますが、昔の本当のひし餅が食べてみたくなりました。

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NO.11
アロマとハーブで冬も楽しく     2014年2月号

 春はまだ遠く、しばらく寒さが続きます。風邪やインフルエンザには要注意です。また、日照時間が少ない冬は気分的にも落ち込みやすく、心と身体を元気にするような日頃のケアが大切ですね。冷えきった身体には温かいお風呂が一番です。アロマでゆったりと温泉気分を楽しんでみませんか?
 ラベンダーなどのアロマ精油数滴を、専用乳化剤、天然塩などに溶かし湯船に入れよくかき混ぜます。ややぬるめの温浴でゆっくり入ると自律神経の副交感神経が働きはじめリラックスへと導きます。(精油は水に溶けません。原液を湯船に垂らすと表面に浮き、肌にトラブルを起こすことがありますのでご注意ください)
 身体を温めるハーブは、エルダーやカモマイル・ジャーマンなどがあります。また、ローズヒップは冬場のビタミンC補給になります。エキナセアは体調を整えるハーブとして有名です。これらはブレンドするとおいしくいただけます。

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『うえまち』について

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